20250128le アイデンティティ危機(課題4)

提供:UselessNotes

課題4:

(4)青年期に達成されたアイデンティティは,成人期以降再び揺らぐことがある。成人前期における職業とアイデンティティの関係の変化,および成人後期(中年期)における 2 つの危機について説明しなさい。そして,こうした発達上の“危機”の持つ意味は何か論じなさい。

回答4:

青年期で獲得したアイデンティティは一定の職業や生き方を決める選択をもたらすものであるが、成人前期では実際に職業に就くことにより本当のアイデンティティの獲得が行われるという変化がある。労働に参加することで自信の源になり家族を養うことで労働意欲が向上・維持される一方で仕事の失敗が自身の存在意義が揺らぐなどの変化を経験することなどが考えられる。

成人後期(中年期)には二つの危機が訪れると言われている。

一つは中年期危機である。体力の衰えやホルモン活動衰退での更年期障害や性機能低下を招くなど心身の変化、そして家族構成や役割など家族関係の変化が訪れる、社会的な変化により自己の限界を自覚するなどである。 二つ目はアイデンティティの危機である。例えば職業における変化で、雇用の不安定化や終身雇用制の崩壊、仕事上での自分に限界を感じるなど不適応とストレスを感じること。また例えば長い育休休暇からの復帰では元の仕事に復帰することは用意では無い、などでアイデンティティの葛藤が生じやすい。ネガテイブな変化により今まで獲得したものでは自分を支えられないと自覚するアイデンティティの危機である。

しかし、これら2つの危機に対して、取り返しのつかない破局的な事態ではないことを自覚すること。またいままでの人生を振り返り、自分の生き方やあり方について主体的に模索し、将来への再方向づけを考え再構築することにより、今後の危機対応力や柔軟な調整力を持つことができるようになるということ意味をあると考えられる。


  • @マークは筆者個人
  • FirstDrafts:2025.2.11
  • Update:2025.05.14 Now:21:25